2013年3月9日土曜日

腸内異物と誤嚥性肺炎

 今回は、スポンジ状のおもちゃを食べて腸で詰まってしまったネコちゃんの事例を紹介します。このネコちゃんの場合、異物が詰まってしまったことも問題ですが、それ以上に、腸が詰まったことで食事を含む胃内容液が気道に入ってしまったことによる「誤嚥性肺炎」を起こしていたことが問題でした。
 誤嚥性肺炎になると肺でのガス交換が妨げられてしまうため、麻酔のリスク(危険性)が高まってしまいます。麻酔中は気管チューブからカテーテルで入り込んだ液体を吸引・洗浄を行いながら、慎重な呼吸管理の中で腸切開を行いました。



 覚醒後もネコちゃんの呼吸状態や二酸化炭素濃度に気を使いながら、酸素補給や、抗生剤の投与など、積極的な治療によって、無事元気に退院、先日抜糸も行うことができました。
 適切な処置、手厚い看護を行ってくれたスタッフに感謝します!!